1日の野菜350gの目安
私たちが1日どのくらいの量の
野菜を食べなければいけないのかというと、
厚生省(現厚生労働省)が策定した
「21世紀における国民健康づくり運動:健康日本21」によれば
一日に350g以上
が目標とされています。
少なくとも一日に350gの野菜を摂らなければ、
必要なミネラルやビタミンなどを補うことができない、
というわけですよね。
ちなみに、野菜以外にも乳製品や豆類に関しても、
1日当たりの食べる量の目安も発表されていて、
- 牛乳・乳製品130g
- 豆類100g
となっています。
では、350gの野菜を食べようと思ったら、
具体的にどんな野菜をどれくらい食べなければいけないのかというと、
- ニンジン1本・・・100g
- ピーマン1個・・・50g
- ジャガイモ1個 ・・・100g
- トマト1個 ・・・150g
- キャベツ1/4個・・・200g
- きゅうり1本・・・100g
- ホウレンソウ90g 約半束
- トマト120g 半分
- レタス60g 直径16cmの1/6
- もやし80g 約袋半分
- ホウレンソウ100g 約半束
- レタス160g 直径16cmの半分
- モヤシ90g 約袋半分
- ホウレンソウ50g 1/4束
- トマト50g 1/4コ
- 人参50g 1/4コ
- 大根輪切り100g 10cm
- モヤシ50g 1/4袋
- レタス50g 直径16cmの1/6
これだけの量を食べなければいけないし、
調理した場合には、
- 野菜炒め :140g
- 野菜サラダ :70g
- きんぴらごぼう :70g
- ほうれん草のおひたし :70g
- 青菜のお浸し(小鉢1つ) 1皿分
- 野菜サラダ(1皿) 1皿分
- カボチャの煮物(1鉢) 1皿分
- 生春巻き(1本) 1皿分
- 野菜炒めなど大皿料理(1人前) 2皿分
- 野菜カレー(1人前) 2皿分
といった献立が目安になります。
平均的な日本人の1日野菜摂取量は?
一日に350g以上という目安が発表されている中で、
日本人はいったい、どのくらいの野菜を食べているのかというと、
全ての年代を通した国民全体の平均的な野菜摂取量は
295gほどと発表されているので、
1日50gもの野菜が足りていないことがわかります。
1週間に換算すれば1日分に相当する350gの野菜が
不足していることになります。
さらに働き盛りの20代~30代男女とも、
年代別で最も野菜の摂取量は少ないことがわかっていて、
- 男性 237.1g
- 女性 238.9g
1日なんと約110gもの野菜不足になっていて、
1週間に換算すると約1キロ近い野菜不足の状態となっています。
なぜ350gも野菜を食べなければいけないの?
野菜を食べなければ不健康になって体調を壊す、
という風に言われるわけですが、
もう少し野菜と健康の関係について知っておきましょう。
食べ物の中には三大栄養素
- 脂肪
- 炭水化物
- タンパク質
というのがあり、野菜はこの3つの中には属してはいません。
なのになぜ野菜を食べなければいけないのかというと、
三大栄養素が体に吸収するために野菜に含まれる
ビタミンや峰られるが必要になるからです。
たとえば脂肪やたんぱく質を分解してエネルギーに変換するには、
消化の過程でビタミンBが必要になります。
体内でビタミンBが不足してしまうと、
脂肪やタンパク質の分解が進まずに、
エネルギーを作ることができなくなります。
そして私たちの体は基本的にタンパク質からできていますが、
食べ物を通じて摂取したたんぱく質はいったん、
アミノ酸に分解されます。
アミノ酸という無数の細かいパーツをいくつもつなぎ合わせることで、
- 筋肉
- 血液
- コラーゲン
- 髪の毛
- 爪
- 肌
といった身体の組織に代わっていきます。
タンパク質をアミノ酸に分解するのは
胃液に含まれる消化酵素の役割ですが、
アミノ酸からタンパク質を合成するためには、
ビタミンやミネラルが必要になります。
たとえば、血液を作るためには鉄分が必要になるし、
髪の毛を作るには硫黄が必要になります。
肌や爪を作るには亜鉛が必要となり、
ビタミンやミネラルが不足してしまうと、
身体の組織の生まれ変わりがスムーズに進まなくなり、
体調を壊しやすくなってしまうわけです。